沼の見える街

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特別展「古代メキシコ」たのしかったよレポート

先日、上野の東京国立博物館の特別展「古代メキシコ」に行ってきた。かなり面白かったので簡単に思い出を振り返る。東京では9月3日で終わってしまうのであと1週間くらいしかないが…

mexico2023.exhibit.jp

ちなみに写真撮影はほぼぜんぶOKだった。今時っぽいというか、まぁ海外では博物館で写真NGとかあまり見かけないわけで、日本もデフォルトでこうあってほしい。

展示を眺めてて思ったのは、古代メキシコ、かなり「鳥」好きだったのかなということ。(私が鳥好きだから目に付きやすいだけかもだが。)

まずは展示の目玉のひとつ、アステカ文明のサギ男…ではなく「ワシの戦士像」。戦闘や宗教で活躍した軍人の像のようで、ワシの羽や頭をその身にまとっている。膝(脛か)にワシの鉤爪がにゅっと生えてるデザインもかなり独特。↓

テオティワカン文明の鳥形土器もあった。「奇抜なアヒル」(Pato Locoなら"いかれたアヒル"のほうが適切かもだが…)と名付けられただけあり、ファンキーな雰囲気で面白い。こういうトサカのある水鳥を全然思いつかないが、何か具体的なモデルがいたのだろうか…。↓

同じくテオティワカン文明の香炉。鳥のモチーフがいくつか埋め込まれている(ちょっとゼルダっぽいよね)。戦士の魂を鎮める儀礼に使ったのかも、と解説にあった。↓

テオティワカン文明の「鏡の裏」に貼られた、羽を広げたフクロウの装飾。「投槍フクロウ」と呼ばれていた王を描いた可能性がある。投槍=「とうそう」だが、「なげやりフクロウ」と読むとちょっとおもしろい…↓

マヤ文明にもフクロウの土器があった。フクロウは死を預言する地下世界の使者だったらしい。ひょこっと頭出しててカワイイ…

いっしょに展示されていたマヤ文明のジャガー容器。ジャガーは権威の象徴で、不思議な力をもつとされた動物。なんともいえない顔をしている。↓

同じくマヤ文明のクモザル容器。クモザルはトリックスターとして神話に登場した。黒曜石の目が少しこわいね。

鳥といえば、アステカ文明の「エエカトル神像」はいちばん「うお、なんだこりゃ」と思った一品。風を意味する名で、生と豊穣を司る神らしい。いっけん体育座りしてる坊主だが、カワウやペリカン、クイナなどに似てると言われるクチバシっぽい口がついている特徴。クチバシを加えた結果、不思議な面長っぽい顔になってて、虚ろな目の感じといい、奇妙に不気味で強烈な像だ…。↓

やはり鳥は古代メキシコ文明全体でけっこう重要かつ神聖な動物だったのかも。テオティワカンの「羽毛の蛇」像(アステカ文明でいうケツァルコアトルに近い特徴をもつ)なども、「羽毛のある爬虫類」という意味では鳥を連想せざるをえないし。

しかしジャガーやサルなど元ネタ動物がわかりやすい古代メキシコ文明の神話的動物の中でも、急にイマジナリー度が急増する「羽毛の蛇」は妙にロマンがある。東洋の龍との共通点も興味深い。やっぱ昔は龍がいたんだろうか…(非科学)

 

鳥以外で心に残った展示物。

人身供犠が盛んだったアステカ文明の「テクパトル」と呼ばれる儀礼用ナイフ。生贄用のわりに目と口(歯)がついていてちょっと可愛い。キュートな顔して生き血を吸ってきたのだろうか(多くは使われた痕跡ないらしいけど)。ちをよこせ!!

アステカ文明の夏祭りの屋台で、焼きとうもろこしを売っていた人。…ではなく「熟したとうもろこしの女神」チコメアトル神の香炉。わりとニッチな神がいたのだな。それだけとうもろこしが重要な食物だったということでもある。

けっこうお気に入り、マヤ文明の「球技をする人の土偶」。腰でゴムボールを打つという面白げな球技に、王侯貴族が励んでいたらしいのだが、その姿をかたどった像(腰の入れ方がアクティブで良い)。戦争や人身供犠にも関連したそうなので、やってる方は真剣だったのだろう…。

 

図録もよくできてるのでオススメ。180度ぱたっと開く製本で読みやすい。表紙が3パターンあったので、サギ男…じゃなくてワシ男にしておいた。

特別展のムック本とかも出てる。せっかくだし図録買えば良いと思うけど一応↓

国立博物館自体も久々に行った気がする。ついでなので常設展もちょっとだけ見て回った。建物もやっぱよくて、この睡蓮の池とか綺麗だったな。

またそのうちゆっくり過ごしたい。おしまい。あと1週間で終わるので早く行こうね(混みそうだが…)

mexico2023.exhibit.jp