沼の見える街

ぬまがさワタリのブログです。すてきな生きもの&映画とかカルチャー。

『RWBY Volume3』箇条書き感想(後半)

  • 先日の【『RWBY Volume3』箇条書き感想(前半) - 沼の見える街】の続きです。思いつくままに書いてたら長すぎて中盤で一旦やめたんですが、懲りずに引き続き箇条書きで書いていこうと思います。まぁ物語的にもちょうど転調ポイントだったので、ちょうどよかったかも…。言うまでもなくネタバレ全開でお送りします。
  • 決勝トーナメントでヤンが罠に嵌められたところからですね。ここまでは不穏な雰囲気がありながらも明るいノリで進んでいた物語に、ひとつの決定的な亀裂が走ります。この展開はネットで追っていた時もいちばん辛かったんですが、続きが気になって仕方なかったし、ある意味ここからRWBYにハマったとすらいえるかもしれない。
  • でもやっぱりここでのヤンへの仕打ちはあまりにひどいというか、わりと真剣に腹が立ってしまいましたね…。シンダーの思惑で人々の心に不安と恐怖を植えつけたいっていうのはわかるんですが、何もヤンを利用することないじゃんね! ヤンは何も悪くないのに「卑劣なマネをした凶暴なヤツ」ってイメージを全世界に配信されちゃったわけですよ…。この誤解がいつ解けるのかもわかんないし、終盤ではさらに可哀想なことになるし、ひどすぎない!!?とりあえず「足が、俺の足が~」とか抜かして転がり回ってるマーキュリーにはマジに殺意がわきました。そのまま死ね!!!!(激怒)
  • …とはいえ直後の回想からもわかるように、マーキュリーもエメラルドも壮絶な人生を送ってきたみたいなので、(彼らにしてみれば)ぬくぬくと恵まれた環境で育った一流学校のエリート連中に一泡吹かせられる機会というのは、願ってもないチャンスだったのかも。(エメも序盤で「楽しそうでムカツク」って言ってましたし。)なんだかんだで恵まれた生まれだったり、富裕層出身であるチームRWBYたちに対する、カウンター的な存在として彼らは描かれているんだと思います。だからってあの卑劣なだまし討ちが許されるわけではないですが…。
  • シンダー組vs秋の乙女(オータムさん)の回想バトルも、映画館で見るとド迫力っぷりが増していた! それにしてもシンダーさんのデザインは素晴らしいよなぁ…。ラスボスみたいな風格(違ったけど)を漂わせつつ、それでいてスタイリッシュでセクシーでちょっとキュートでもあり、良デザ揃いのRWBYの中でも屈指の優良キャラデザだと思います。(4期では色々大変なことになってしまいましたが、アレはアレで…。)
  • 再び現代、落ち込むヤンを取り囲むチームRWBYRWBY組が4人揃ったのは現状この場面が最後、というのがなんとも切ないですね…。次に集まれるのはいつになるんだろう。「信じて」と頼むヤンに対して即座に「信じる」と返すワイスが印象的です。以前の彼女なら絶対にこんなことは言わなかったでしょうし、短い期間でしたが、チームRWBYと過ごしていちばん変化したのはワイスだったのでしょう。(だからこそ、チームを引き裂かれた彼女の気持ちを思うと泣ける。)
  • 一方、過去のこともあり、無条件にはヤンを信じられないと答えるブレイク、それを聞いてポロポロ涙を流すヤンがほんとに切ないですね…。ここで「信じる」とブレイクが即答できていれば、のちのヤンのブレイクへの不信感も少しは和らいだのかも、と思うとまた辛い…。ただ、こういう一筋縄ではいかない人の心の揺らぎをしっかり描くのはRWBYシリーズの素晴らしい長所だと思います。だからこそ(ディズニーとかに比べれば)多少ショボいCGであっても、キャラにしっかり血が通っているように感じられるのでしょう。創始者モンティ・オウムが亡くなった今でも、この点がしっかり受け継がれてさえいるのなら、今後もRWBYシリーズは大丈夫だろう、と思います。脱線しましたが、ブレイクをコーヒーブレイクに誘うワイス、無性に好きです(コーヒー派じゃなかったけど)。
  • その後もチームJNPRが可愛いとか、ジョンピュラが尊いとか、ノーラは気づかいが出来る子かわいいとか、色々はしょりますが、次のピュラvsペニーも(バトル自体はかっこよかったものの)かなり陰惨な展開でしたね。ほんとにエメラルド大活躍だな! あまりに厄介すぎるというか、やりたい放題な能力な気もしますが…。ところで「幻覚を操るセンブランス能力がある」ってこと自体はちゃんと世間的に認知されてるんですかね? それすら知られてないんだとしたら、マジで犯罪とかやりたい放題ですね…。シンダーの下についてる場合ではない気もする。エメはシンダー大好きですが、100%シンダーのやり方に共感してるわけではない、とうっすら描かれてますよね。4期ではどうなるのだろう。
  • ペニーが壊れちゃったくだりは辛かったですし、可哀想といえばとっても可哀想なんですが、とはいえロボットなのでまた復活するんだろうな、という安心感もあります。(この作戦があるならやっぱりヤンを巻き込むことなかったんじゃね!!?と憤りを感じますが…。)まぁ復活といっても簡単には蘇らないでしょうし、敵に回ってしまう的な危惧もありますし、ルビーにとっては辛いところだな…。シエルちゃんの反応も知りたいですね。ロボットって知らない状態であんなの見たらトラウマもんですよ。
  • そして人々の恐怖に反応して迫り来るグリムたち! 大鴉ネヴァーモアがスタジアムの屋根をガンガン突くところ、巨大モンスターパニックという感じのスケール感が出ていて、とてもいいですね。1期では深刻に対立していたブレイクとワイスが、背中合わせで共闘するくだりもアツイ。うん、ルビワイもヤンブレもヤンワイもいいけど、ブレワイも凄く良いんだよな…。まどマギでも思いましたが、どの2色(?)を組み合わせても独自の良さが生まれるというのは、各々のキャラがよく立っているという証なんでしょう。
  • ネヴァーモアが大量のロッカーに攻撃(?)されるところ、絵面としてはカッコイイんですがちょっと笑いました。そこから武器が出て、これまで戦ってきた奴らが一堂に集結!という流れは実にアツい。そして満を持してのクレセント・ローズ!やっぱり大鎌をブンブン振り回してこそのルビーですからね、テンション上がります。私もいつか大鎌を振り回したい。
  • 飛行ロッカーを使って飛行機を追跡するルビーも凛々しくて、めっちゃ「主人公!!」って感じでしたね(その通りですが)。飛行艇の上でのローマンたちとの決戦も絵面的な盛り上がりが凄くて「まるで映画!それも3作目とかの!!」って感じでした(その通りですが)。
  • しかしローマンはやっぱり死んじゃったんですかね。デザインも性格もイカしてますし、ここであっさり退場するにはあまりに惜しい、RWBYを象徴するような名悪役だと思いますが…。風で飛ばされたニオは間違いなく生きてるでしょうし、セットでローマンもまた出てくるといいんですけどね。女の子を棒で殴打するようなクズ野郎とはいえ…。
  • そしてジョーンとピュラのキスシーン。ここ予告編で使っちゃうのかよ!って感じですが、まぁドラマチックで目を引くし仕方ないか…。ジョンピュラは1期・2期を通じて、非常に納得のいく形で関係性が深まっていく様子が描かれていて、基本的に百合にしか興味がない私ですら大好きなカップリングです。(特に2期でジョーンが、それまでこだわっていた男らしさをかなぐり捨てて、女装してまでピュラを元気付けようとするくだりが本当に好き。)
  • だからこそあの理不尽な別れはあまりに辛い…。運命なんかよりも普通に幸せになってほしかった、と心から思えます…。フィクションとしては、視聴者にそこまで思わせることができている時点で大成功だとは思うんですけどね。ピュラ…かなしい…。
  • ヴェルヴェット(うさ耳)が「I May Fall」をバックに流しながら巨大ロボを攻めまくるシーンも盛り上がります。初見では正直「え、ここで活躍するのがこの子なの…?」と思っちゃったんですが、コピー能力やREDトレイラーへのオマージュがアツイですし、序盤では差別されていてこれまで見せ場もなかったキャラが満を持してまさかの大活躍、という流れも意外性があって良いです。
  • そしてワイスの見せ場! 召喚が成功しかけたことに自分でもびっくりしているのが可愛い。召喚したのはやっぱり、Whiteトレイラーで戦っていたデカブツなんですかね。4期OPでも召喚を練習するシーンがありましたし、今後のメインウェポンになっていくなら楽しみです。駆けつけたヤンに「ルビーを探して!」って言われて、ヘトヘトなのに「グッ」と親指を立てるワイスお嬢様がほんとにカッコよくて大好き。どうしてこう常に可愛くてカッコいいのか…。素晴らしいキャラです。
  • しかし勝利の美酒に酔う暇もなく、ブレイクがついに「奴」と出会ってしまいますね。そう、アダムですよ…。私的「できる限り無残な死を遂げてほしいRWBYキャラランキング」、ぶっちぎり第1位のアダム・トーラスさんですよ!!ほんとに死んでほしいです!!きもちわるいんですよ!!!(直球)
  • いや、もちろん凄く良い敵キャラだと思います。Blackトレイラーのアクションも最高でしたし、仮面のデザインも硬派な立ち振る舞いもカッコよくて、声優も中村悠一で、完璧なイケメン悪役像ですよ。でもやっぱり気持ち悪いんですよ!!ブレイクに対する態度が完全にDVクズ野郎のそれなんだもん!「会いたかったよダーリン」じゃないんだよ!きもい!!!(直球)
  • それだけならまだ「イケメンだけどキモいDVクズ外道」ということで勘弁してやっても良かった(?)のですが、何の罪もないヤンの腕を切り落として取り返しのつかない傷を負わせ、ヤンとブレイクの中を引き裂き、結果的にチームRWBYをバラバラにした最大の元凶となったことに関しては、もう…「死ね」の一言ですよ!これを「死ね」以外の言葉でなんと表現するのか!!「どうして俺の心を傷つけるんだ」じゃないんだよ!死ね!!!!(激怒)
  • …とはいえアダム、なんかもう本当に最悪すぎて、一周回って愛おしさすら感じてくるキャラなのも事実です。もはや逆に可愛いっていうか。それに、手段こそ暴力的でひどいものとはいえ、差別をなくしたいという彼の思想自体は決して間違っていないわけですからね。複雑な背景と心の闇を抱えた強大な敵キャラとして、4期以降でも頑張ってほしいです。まぁOPの時点で沢山のファンに「きもい」「きもすぎる」「動きがきもい」などと言われてましたけど…。ちょっと可哀想になってきた。がんばれアダム。がんばってパワーアップしたヤンに仮面をブチわられてボコボコにされ、ヤンとブレイクがラブラブになるのを見届けたのち無残に死んでほしいです。(ひどい) 
  • アダムをディスりすぎて字数が大変なことになってるのでそろそろ終わりたいんですが、最後の戦いに向かうルビーとワイスについてはやはり触れずにはいられません。ルビーが「私がピュラたちを探しに行く」って言って、ワイスが間髪入れず「私たち、ですわ」と返して、少しニコッとするシーンがもう、本当に好きで仕方ない。この2人の出会いがどういうものだったかを思い返すと、その関係の変化っぷりに泣けてきます。
  • ルビワイって主人公カップr…ペアのわりには、二人の関係性の深まりが描かれることは(同種の他作品に比べても)そこまで多くないんですが、こういう数少ない描写を決して外さないのがイイんですよね。「私に作戦がある I have a plan.」「でしょうね You always do.」という、1期のバトルを踏まえたやりとりも最高に熱いし。魔法陣をバーーッと駆け上るルビーとワイスのコンビ技もあのバトルのリフレインになってますね。ルビーを見送るワイスの表情がほんの少し寂しそうに見えたのは、私がルビワイ派だからでしょうか…(知らないよ)。このシーンを最後に二人はしばらく会えないんだと思うと寂しいですが、再会がドラマチックになりそうで楽しみでもあります。
  • そこからさらにピュラvsシンダーの熱いバトル、ルビーの覚醒、ヤンの葛藤、新たなる旅立ち、ラスボス登場など見所が多いんですが、そろそろ5千字なので中途半端ですがいったん終わります!箇条書きってのは書きやすいけど歯止めが効きませんね! なんにせよVol3、期間中にたぶんもう1回くらい劇場で観ると思うので、また色々書きます。配信中のVol4も非常に面白いですし、まだしばらくRWBY熱は続きそうですね。RWBYサイコー!コクがあってクセになる!イェーイ!!