沼の見える街

ぬまがさワタリのブログです。すてきな生きもの&映画とかカルチャー。

【無事終了!】三鷹の森アニメフェスタ2026 『Flow』特別上映&トークショー(かんたんレポ)

3/7(土)に開催され、ゲストとしてご招待いただいた、三鷹の森アニメフェスタ2026 『Flow』特別上映&トークショー、無事に終了しました。存分に動物とアニメの話ができて本当に楽しかったです!ご来場まことに感謝でした。

めったにない貴重な機会をいただいたので、備忘録かねて簡単にレポート。

こちらのイベントです↓

numagasablog.com

『Flow』は年間ベストに選ぶほど大好きなアニメ映画ですが、実はブログ記事を書いたりとか、まとめて語る機会がなかったので(2025年前半は忙しすぎたのもあり…)、その意味でもありがたい機会でした。

numagasablog.com

イベント人気か作品人気か、ありがたいことに沢山のご応募をいただいたそうで、今回は残念ながら当選できなかった方には申し訳なかったです。

落選された方に送りつけられないかな、と勝手に描いたおわびイラスト(当選通知システム的に送れませんでしたが…ハガキの方もいますからね)をせめてお納めください。

さて、三鷹の森アニメフェスタ2026の感想を少し。

ほんとは午前中の第一部から観客として参加したかったんですが、午後のトークに集中したかったのと、寝坊したりしては迷惑なのでやめておいた、というのはおいといて…。昼過ぎに到着。

かように立派な三鷹市芸術文化センターの立派なホールで、参加者の皆様と『Flow』を観る体験は、なにやら夢のようだなあと不思議な気持ちになりました。『Flow』は改めて真っ暗な劇場で大スクリーンで観るに値する作品だとも思ったので、また機会あれば色々なところで再上映してほしいものだな。

上映後にいよいよトークイベント開始。手話担当の方もスタンバイしていて、私の(動物とか色んな名詞がポンポン出てくるので難易度高かったと思いますが…)話も適切にリアルタイムで手話にしてくださって(バリアフリーの観点からむしろスタンダードであるべきだなとは思いつつ)感銘を受けたのと、こりゃヘタな話はできんな、有意義な話をしなければ!と気合い入りました。

こうしたバリアフリーへの高い意識を見習って…ではありませんが、お越しいただけなかった方(とイベント当日の思い返しをしたい方)のために、ざっくりどんな話をしたかだけ、箇条書きでまとめておきますと…。

 

・もしディズニーが『Flow』を作っていたら…?

・なぜ動物が全然しゃべらない『Flow』は素晴らしいのか

・動物擬人化レベル(『ライオンキング』を100とすると、『Flow』は5くらい)

・『Flow』における動物描写の現実らしさ(リアリズム)と、あえて現実と変えた部分

・擬人化レベルを「引き上げた」瞬間はどこ?

・それぞれの動物に託された「人間らしさ」の属性

・「食べる」行為にみる、『Flow』の動物たちの変化

・野生動物が「協力」なんてファンタジー? 反論としてのアカゲザルの事例

・『Flow』のテーマ解釈:私たち人間はラストシーンに何を見る(べき)か

・本作で最も注目すべき、反復描写としてのリフレクション(反射)

・この世に色々なアニメがあって、本当によかったね!(まとめ)

 

といった流れで話しました。

トークは1時間足らずだったので、けっこう内容的にギチギチでしたが、司会・聞き手のフリーアナウンサーの小島一宏さんの理知的なナイスサポートのお陰で、なんとか最後までスムーズにまとめることができました。

 

1個だけ、トークを終えて「あ、こういう話で締めるんだった!」と口惜しくなったポイントだけ、付記させてもらうと…。

キツネザルが持っている手鏡が、まるで人間社会のスマホのメタファーのようだ、という話をトーク中にしました。

でも、キツネザルはネコと再会し、鏡(スマホ)に映った自分ではなく、生きた他者ともう一度触れ合う。それをきっかけに、動物たちは危機を乗り越えて、皆が水面に映るラストシーンに至る。そのシーンの素晴らしさと、今のような排外主義的で対立的な時代に刺さる意義深さについてはイベントでたっぷり話せましたが、もうひとつだけ。

まるであの最後の水たまりが、狭い自意識に閉じ込められた「自分」ではなく「他者」を、「自分自身=私」だけではなく「私たち」を映し出す、映画館のスクリーンそのもののようにも見えた、という話で(せっかく映画祭なので)締めればよかったな!と。

ジルバロディス監督は現実世界の混沌と対立を冷徹に見つめながらも、映画の作り手として、そこ(みんなが集まって「他者」の物語をスクリーンで見つめること)に希望がある、と語っているようにも感じたので。

そんなわけで、ラストで水面を見つめる動物たちのごとく、(こんなご時世だからこそ)古今東西のすばらしきアニメや映画を、これからもその目に映していきましょう、と言いたかった…けど忘れてた、という話でした。

多少の語り忘れはおいといて、全方面的に丁寧に対応していただき、すばらしいイベントでした。さすがジブリのお膝元(?)三鷹というべきなのか、羨ましくなります。千葉(故郷)もがんばってほしい。

 

余談ながら、主催のジブリ美術館の方に、こんな素敵なメタリック王蟲↓のおみやげまでいただいてしまい、恐縮でした…。過去の本にも勝手に王蟲を登場させたことがあるので多少の冷や汗がでる。もしかするとそれを読んでいただいたのかもしれない。(もっと恐縮だ!)王蟲に家の守り神として鎮座していただくため、テーブルを片付けたら広々として気分がよかったので、やはり王蟲は環境にいいんだなと思いました(ナウシカ感)。