沼の見える街

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動物界にも多様な「愛」? コアホウドリの「同性カップル」図解

同性婚を認めないことは違憲」という判決がついに日本でも出た今日このごろ、いかがお過ごしでしょうか(挨拶)。海外では仲良し夫婦のシンボルとして有名な「コアホウドリ」という鳥がいます(日本ではオシドリとかの方が有名ですが)。そんなコアホウドリですが、あるコロニーではメス同士の「同性カップル」が沢山いた!という事実が明らかに。最近「動物の”同性愛”」を証明するようなケースが数多く発見されていますが、そこには(同性婚など)人間社会の進歩や、「愛」に対する価値観の変化も影響してるのかも…という図解です。

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www.nationalgeographic.com

コアホウドリの「同性カップル」のあり方については以下のナショジオ記事(英語)が詳しいので読んでみてください。仲良し夫婦のイメージと裏腹に、かなり柔軟に相手を変える(スイッチする)鳥でもあって、繁殖に参加する/しない、繁殖の成功/失敗などに応じた「スイッチ相関図」とか面白いのだが、図解には入らなかった…。動物の「性」はかなり複雑、という好例だと思います。

もうひとつ、NYタイムズの記事。「Can Animals Be Gay? (動物は"ゲイ"=同性愛者でありうるか?)」というNYタイムズの記事があり、めちゃ長いけど興味深く、図解でも参考にしました。コアホウドリもだけど、動物の「同性愛」の事例について発表すると(良くも悪くも)激しい反応があるそうで、研究者も戸惑うほどなんだとか。それほど人間の「愛」と動物の「愛」が(わりと簡単に)紐付けられがちということでもありますが。なんにせよ動物の「愛」については、本当の意味ではわかってない部分がほとんどなのかも…。

Can Animals Be Gay? - The New York Times

 

おまけ:福岡マリンワールドのコラボイベント用に作ったイラストで、動物の「同性愛」に関して言及したことがあり、今回のコアホウドリはその発展版という感じ。結論もだいたい同じで、「人間サイドの価値観の変化と、動物への理解の深化は連動する(場合がある)」というのが重要かなと。

https://twitter.com/numagasa/status/1298459434687926273?s=20