あけましておめでとうございます!昨晩Twitterで発表した2015年に観た映画ベスト10(+1)をまとめておこうと思います。(ブログ内の感想記事もついでに貼っつけてみました。よろしければ併せてどうぞ。)
次点『響け!ユーフォニアム』番外編「かけだすモナカ」。映画館でやったんだから映画なんですよ!…すみません『ユーフォ』の素晴らしさを主張したくてムリヤリねじこみました。もちろん『ユーフォ』らしい優しさと爽やかさに溢れた番外編も最高の出来。来年の劇場版は2016年のベスト決定!(早い)
10位『ナイトクローラー』。映画史に残るゲス野郎が主役のダーティ・サスペンス!夜の街を駆けずり回る報道パパラッチが、今宵も他人の不幸を執拗に追い求める。特ダネのためには法律や倫理をガン無視する必要も生じるが、サイコパスなので問題ないぞ!一切の良心を捨てて無双する姿はいっそ痛快だ!
9位『映画ひつじのショーン バック・トゥ・ザ・ホーム』。言葉を話せぬ沈黙の羊たちによる、シンプル&ダイナミックな「行きて帰りし物語」。ほとんど言葉に頼ることなく爽快感あふれる「動き」によって観客を魅了していく本作は、まさに「全年齢向けマッドマックス」!もちろんギャグもキレッキレ!
8位『クーキー』。シュールで可愛い、少し不気味なチェコのパペットアニメーション。美しい東欧の森を舞台にした、小さなクマの人形の「行きて帰りし物語」だが、キモかわいい魑魅魍魎どもとド派手なカーチェイスを繰り広げる絵面はまさに「ぬいぐるみ版マッドマックス」!劇団イヌカレー好きも是非。
7位『百日紅 Miss HOKUSAI』。偉大すぎる原作の映画化には賛否あるようだけど、凄いものは凄い! 目が覚めるほどに鮮やかでロック、同時に優しく懐かしい、江戸の色と音に魅了される至福の90分。嵐、川、雪、雨、火事、闇、かまきり…。アニメーションという技法の豊かさに驚嘆する。
6位『マジック・マイクXXL』。「男性ストリッパー」という知られざる仕事人たちの、哀しくも可笑しい再チャレンジ物語。踊る男と見る女、全ての人に対する視線の優しさに泣く。コンビニで踊るくだりは爆笑したが、「エンターテイナーとは何か」という問いの答えでもある名場面。テルミーワーイッ!
5位『花とアリス殺人事件』。岩井俊二が10年ぶりに『花とアリス』の続編を撮る!と思ったらまさかのアニメ!しかも前日譚!タイトルも物騒!…でも実際は、圧倒的な多幸感に包まれる、笑いと愛に溢れた超かわいい映画だった。死ぬほど好き。美麗なサントラも監督の手によるもの…いっそ腹立たしい!
4位『きみはいい子』。どんな暴徒よりもタチの悪い「子ども達」をここまで正面から描いた映画は初めて見た。心底「ガキって嫌だな…」と思わされるが、だからこそ終盤の「学級会」に心打たれる。安易な救いはないが、「ノック」という行為に託された、ドアの奥の暗闇に立ち向かう覚悟に背筋が伸びた。
3位『ハッピーアワー』。5時間半という正気とは思えぬ上映時間が、「短い」とすら感じられる強烈な面白さ。4人の女たちの静かな会話劇がメインだが、どの場面も奇妙な不穏さと異常な緊迫感に満ちている。見終わった後、全ての登場人物の顔と声と生き方が深く心に刻まれる、壮大な映画。絶賛公開中。
2位『恋人たち』。全く異なる3人の男女の壮絶な群像劇。ギリギリと内臓を締め付けてくるような容赦ない心理描写に震えるが、それゆえに、ふとした笑いや優しさが強い輝きを放つ。ニワトリを追いかけるシーンの美しさや、女の子にアメをもらう場面の暖かさを、これから何度でも思い出すと思う。傑作。
1位『マッドマックス 怒りのデス・ロード』。これはもう仕方ない。「新しい宇宙が誕生した」と言っても過言ではないと思う。画面に映る全てのものに美しさと新しさが備わっている「芸術作品」であり、同時に死ぬほど面白い「エンタメ」でもある、奇跡の映画。2015年はマッドマックスの年だった。
こんな感じになりました。興味がわいたら過去記事も読んでみてくださいね。それでは、今年もよろしくお願いします…! ヴァルハラーーーッ!!