- すっかり梅雨ですね。梅雨の梅雨ちゃん(時候の挨拶)。
- さて、きのう観てプンスカしていた映画、一晩たったらわりとどうでもよくなってきたので、文句をたれるにしてもまた今度ということにします。
- それに明日けっこう重要なイベントが朝からあるため、寝覚めの悪いディス記事とか書きたくない…ぐっすり眠りたい…。ここしばらくツライツライ言いながら頑張っていたのはその準備のためだったのです。ていうか今週は本当はブログを更新したりpixivに投稿したり映画を見たりしている場合ではなかったのです…。大傑作『マッドマックス』は良いとしても、なんで見たんだろう『愛を積むひと』なんて…(言っちゃったよ)。
- 思い出すと怒りが再びデスロードしそうなので、『マッドマックス』の雑談でもしたいと思います。あ、なんかどっかの「男性権利団体」とやらが本作にイチャモンつけたみたいですね。「男よりも女が活躍してる!けしからん!これはフェミニストのプロパガンダ映画だ!」って。ははは。いいですね。
- そんなこと言うから案の定バカにされてるわけですが、この権利団体とやらにはメゲずに頑張っていただきたい。今後もギャーギャー騒ぐといいと思います。その方が、この『マッドマックス 怒りのデスロード』という映画の構造がよりいっそう際立たつ結果になるので。というのも本作はまさしくそういう、頭に脳味噌の代わりに発泡スチロールが詰まってるようなバカ男どもを、虐げられてきた女性達がブチ殺しまくるという痛快な映画なのですから。
- 特にカッコイイのはやっぱり主演のシャーリーズ・セロンですね。MVPとしか言いようがないでしょう。普段はスーパーモデルみたいな超絶美人なのですが、本作では坊主頭にして顔じゅうに汚いオイルを塗りたくり、右腕がない女隊長フュリオサを演じています(そこまでしたって美人としか思えないんだから、本物の美人っていうのはもう、どうしようもない生物ですね…)。フュリオサは、敵ボスのイモータン・ジョーを裏切り、虐待されていた女性達をこっそり引き連れ、「ウォータンク」という戦車みたいなトラックで逃亡をはかります。
- この人があまりにもかっこよすぎて、主演のマックス(トム・ハーディ)を喰っちゃってるというのは確かにありますが、全然いいんじゃないでしょうか。ていうかハーディも渋くて滅茶苦茶カッコよかったですよ。ラストの表情なんか最高でしたねえ…。まあ顔面に拘束具をつけていた前半は、その恐ろしい外見と非情な振る舞いのせいで、正真正銘の悪役にしかみえませんでしたが…。明らかに「グアアアーー!」とか叫びながら倒される側だろアンタ…。
- で、ちょっとネタバレ注意なのですが、不屈の闘志をもつフュリオサが途中あることを知って、ついに心が折れそうになってしまうのですね。その場面の演技も本当に素晴らしかった…。本作は自然描写がとにかく凄いのですが、その中でもこのシーンは白眉で、『マッドマックス』おなじみの舞台装置である「砂漠」が、とてつもなく残酷な意味を持って迫ってきます。シャーリーズ・セロンの「絶望」の演技と、むごたらしいまでに美しい砂漠の情景が、皮肉な感じに溶け合って化学反応を起こす名シーンに仕上がっていました。
- 「女性がカッコイイ」といえば、アマゾネス戦士の末裔であるおばあちゃんたちにも惚れ惚れしますよね〜。ラストの敵軍団との総力戦で、おばあちゃんたちの銃が火を吹きまくります。(1作目でもおばあちゃんが敵の一団を制圧する名シーンがありましたね。)一発ぶっ放したあと「くいっ」と小首をかしげる仕草とか、たまらなくカッコよかったです。
- フュリオサに助けられ、連れてこられた女性たちも、それぞれ個性豊かな美しさ。砂漠でキャッキャと水浴びをしてる姿とか、ハイテンション発狂ムービーである本作における清涼剤のような役目を果たしていました。最初はか弱く、守られるだけの存在であった彼女たちが次第に強くなっていき、物語上の存在感を増していく描写にもグッときます。みんなそんなに有名じゃないようですが、本作をきっかけにブレイクしていくんでしょうね。
- 明日も早いし、今日はこの辺で。とにかく、「え〜『マッドマックス』? ヒャッハーなんでしょ?」と敬遠している女性にこそ見てほしい作品です。あとパンフレットも頭がおかしいくらいに素晴らしいので絶対に買ったほうがいいのですが、その話はまた今度…。今週末を乗り切ったら、もう一回映画館で『マッドマックス』みるんだ…。がんばろ。